皆様こんばんは。fukunomoの松岡です。今月お届けしましたお酒は大和川酒造店様から「純米辛口 弥右衛門」です。めっきり寒くなり燗酒の季節到来ということで、今回は「リサの部屋」改め、「お燗の部屋」でお送りします。
燗酒、それは日本酒ファンの登竜門です。「キツい」「面倒くさい」といったイメージの燗酒ですが、実は日本酒のいろいろな魅力を最大限に引き出してくれる飲み方でもあるのです。
燗酒の歴史は平安時代から始まり、江戸時代には日本酒のスタンダードな飲み方として受け入れられていました。お酒を温めて飲む方法は世界でも珍しく、また、日本酒の甘味・旨味成分は温めることで人間の舌により強く作用し、特に辛口のお酒の表情をガラッと変えてみせます。さらに温かいお酒は身体を冷やさず新陳代謝を高め、美容や健康効果もアップ! お燗は日本酒の長所を強める魔法なのです。
この「純米辛口 弥右衛門」は「燗酒コンテスト」で5年連続金賞を獲得しています。燗酒好きはもちろん、初めての方にこそ飲んでいただきたい1本です。温めると豊かでまろやかな風味になり、その変化に驚かれるはずです。
さてお燗のつけ方です。正しくは徳利にお酒を入れて湯煎なのですが、面倒な場合は急須にお酒を入れて電子レンジへ。一般的に電子レンジでお燗をするとよくない、と言われるのは徳利のような背の高い容器だとお酒が均一に温まらないから。急須のように背が低く丸い容器なら全体が温まりやすく、またお酒も注ぎやすいです。もっとズボラに、かつ1本飲み切る覚悟でしたら、鍋を囲む際、傍らに瓶ごと置いてみてください。鍋の熱が徐々に瓶に伝わり、人肌燗が楽しめるはずです。
なお、燗酒は可能な限り平盃で飲んでください。口の小さな器はアルコール分を閉じ込めてしまい、匂いがきつく感じることがあります。背の低い、口の開いた器が燗酒の香りを柔らげ、楽しむのにうってつけです。
では、楽しい日本酒ライフを!
常温から飛びきり燗まで、温めるといろいろな表情を見せてくれます。食中酒としてさまざまなお料理に合わせてお楽しみください。